学院からのご挨拶

理事長からのメッセージ

 新型コロナウイルスの変異種がまだ出続けていますが、そのパンデミックの中で受験指導をはじめとした教育の在り方が、急速に変化しつつあります。大阪医歯学院は今まで、少人数クラス授業にせよ、個別指導にせよ、あえて共感を生むことのできる対面指導を重んじてきました。一方、オンラインやオンデマンドの必要にも迫られてきました。そこで個別指導や面接対策にオンラインを使ったところ、大変喜ばれました。勿論基本理念は変わりませんので、それはこちら側の熱意や伝えようとする内容が、デジタルの中で、アナログ的に働いたと思われます。
 2022年度から、大阪医歯学院は大きく変わります。ICTに使われるのでなく、ICTを手段の一つとして、あくまでも触れ合いを感じさせる方法を追求しながら、より多くの人に、われわれの熱意と経験豊かな指導をお届けしたいと考えております。電話で心が通じることもあれば、オンラインで互いの笑顔を交換することもできます。時期によっては、直接学院に来ていただいて触れ合うことも必要ですので、条件さえ合えば積極的にスクーリングに取り組みます。時代の流れの中で、方法は変わっても、人間が人間をみることは教育の普遍だと今でも思っています。デジタルに頼るのでなく、デジタルの中にまで、心を寄り添わせたいと考えております。
 対面であれ、オンラインであれ、それぞれの良さを際立たせながら、心の教育と合格への熱意の指導を実施することを誓います。

理事長 北原 裕司
理事長 北原 裕司
奈良教育大学 特設理科生物卒業
国家資格 キャリアコンサルタント
上級心理臨床カウンセラー

医療者の話術

 ある女性が歯医者に行きました。部分入れ歯がしっくりこないというのです。最初の歯医者は入れ歯に問題がないことを確認してから「入れ歯には問題ないですな。要するにあなたが神経質過ぎるのです。入れ歯はこんなもんだと受けいれることが大事なのです。入れ歯なんだから本物の歯とは違う。違和感は当たり前です。」こう言われた女性は二度とその歯医者に行きませんでした。そして何ヶ月か経って意を決して別の歯医者に行きました。
 そこでも特に異常は認められなかったのですが歯科医の対応は正反対でした。
「違和感があるのはお困りだったでしょうね。どんな時に一番違和感を感じますか?なるほど、噛んだときの嫌な感じなのですね。部分入れ歯は微妙ですからね。敏感な方には辛いですね。少し調整してみましょう」と言いながら歯科医は何度も微調整を繰り返し、そのたびに女性に意見を聴きました。女性は最後に歯科医に感謝して深くおじぎをして、家に帰りました。そして夫に「今日はついに素晴らしい歯科医に会えたのよ。あなたもああでなくては駄目よ」夫は「まあね、口の上手い医者は得だなあ」と苦笑い。鋭い読者はすでに気づかれたかもしれませんが女性の夫とは筆者のことです。
 さて、この話の最初の歯科医A先生と後の歯科医B先生でどこが違うのか考えてみましょう。部分入れ歯への違和感の消えない女性に対して、2人の歯科医の診断は同じ、「入れ歯に対する過敏性」でしたがA先生は「あなたは神経質」と表現しました。B先生は「あなたは敏感」と表現しました。もし、あなたが患者ならどう感じるでしょうか?「神経質」と言われると何か上から見下されているように感じませんか?それに対して「敏感」と言われると、繊細さや感性の高さを配慮して貰えてる感じがしませんか?心理療法ではこのような言い換えをリフレイミングといいます。フレイムとは枠のこと、つまりは内容は同じでも枠(見方)を変えて否定的な表現を肯定的な表現にする技法です。これはかなり強力に相手の胸襟を開くことが出来ます。皆さんが医療者になるのは少し先のことですが、これからの医療はコミュニケーションがとても大切になります。医療の中で情報を伝えるシーンは多いのですが、どう伝えるかがこれからは更に大事になってきます。
 でもね、この文章を最後まで読んでくれたぼくらの仕事を継いでくれる若い皆さんは、きっとコミュニケーションを大事にしてくれると信じてますけど。

大阪医歯学院顧問医 中川 晶
顧問医師 中川 晶医師
奈良県立医科大学医学部卒業、
精神科専門医、臨床心理士
大阪赤十字病院看護部講師、
ナラティブコミュニケーション研究所所長
京都看護大学大学院特任教授、
奈良学園大学保健医療学部客員教授
京都大学医学部講師、
日本保健医療行動科学会会長
(なかがわ中之島クリニック院長)

一人ひとりが、志望学部へ。

私たちは考えます、キミにとって最善の学び方を。
私たちは用意します、キミが最大限にがんばれる学習環境を。
私たちは知っています、キミの夢に対する確固たる熱意を。
なぜそう言えるのか。
それは、医学部・歯学部・薬学部・獣医学部 受験指導で、
生徒一人ひとりに向き合い、語り合い、
共に合格を目指し、歩んできた40年間があるからなのです。

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