最新!獣医師試験合格率分析
2025/03/15
獣医学部への進学を目指す生徒にとって、国家試験の合格率は重要な情報です。本コラムでは、獣医師国家資格試験の最新状況をお伝えします。獣医学部は基本的に国公立、私立問わず国家資格試験の合格率は高い水準にあります。ですので、大学選びの指標に用いる必要性はさほど高くはないと言えるでしょう。ですが新設の大学もありますので、最新の状況は気になるところですので、分析を進めていきましょう。
目次
1. 第76回獣医師国家試験の合否状況
新卒結果
北海道大学 受験者41名 合格者39名 合格率95.1%
帯広畜産大学 受験者37名 合格者35名 合格率94.6%
岩手大学 受験者32名 合格者27名 合格率84.4%
東京大学 受験者25名 合格者20名 合格率80.0%
東京農工大学 受験者36名 合格者30名 合格率83.3%
岐阜大学 受験者32名 合格者30名 合格率93.8%
鳥取大学 受験者35名 合格者33名 合格率94.3%
山口大学 受験者32名 合格者30名 合格率93.8%
宮﨑大学 受験者28名 合格者23名 合格率82.1%
鹿児島大学 受験者29名 合格者26名 合格率89.7%
大阪公立大学 受験者43名 合格者37名 合格率86.0% ※(入学当時大阪府立大学)
酪農学園大学 受験者123名 合格者97名 合格率78.9%
北里大学 受験者118名 合格者93名 合格率78.8%
日本獣医生命科学大学 受験者 75名 合格者 59名 合格率78.7%
日本大学 受験者126名 合格者96名 合格率76.2%
麻布大学 受験者119名 合格者107名 合格率89.9%
岡山理科大学 受験者116名 合格者95名 合格率81.9%
新卒者の合格率の平均は83.8%でした。前年の第75回試験の平均は84.4%、それ以前の第74回は81.1%、第73回は88.6%、第72回が92.1%となっています。難化の影響もあるかもしれませんが、大きくはコロナ禍による修学年限内の学習密度の低下も無視できないと思われます。オンライン授業や、感染対策を徹底した実習などでカリキュラムを進めることはできましたが、急造のオンライン授業では習熟度を測ることも難しく、皆で集まって勉強しあう機会も奪われてしまったことで知識の積み上げが難しい状況であったことは否めません。その中で80%を超える平均値を保っていますので、とても高い水準といえるでしょう。
資格の強み、卒業後の進路
ひとくちに獣医学部卒といってもその進路は実に多様です。最もイメージしやすいのは犬や猫などの治療にあたる小動物臨床獣医師です。その他、産業動物獣医師、検疫や感染症対策を担う公務員獣医師、製薬会社や大学などで研究を行う人や野生動物の調査、保護活動に従事する人、動物園や水族館に勤務する人などもいらっしゃいます。公務員になる場合は公務員試験の受験が必要ですが、その他の職種については獣医師国家試験に合格さえすれば、出身大学などに関係なく就くことができます。