酪農学園大学獣医学部入試の魅力
2024/10/24
酪農学園大学の獣医学群獣医学類は、動物に関する専門知識を身につけることができる一流の教育機関です。国内外での動物医療の需要が高まる中、獣医学を学ぶ意義はますます重要になっています。本コラムでは、酪農学園大学獣医学部の入試について、受験に挑む学生への情報提供を目的としています。入試制度や科目、試験の流れ、そして独自の教育方針について詳しく解説します。さらに、獣医学部で学ぶことができる実践的な経験や、将来のキャリアパスについても触れることで、学生たちが自分自身の夢を実現するための道筋を探ります。獣医学部の入試対策は、一人ひとりの目標に異なるため、それぞれに合った情報を提供し、皆さんの受験生活をサポートできればと思います。
目次
酪農学園大学獣医学部とは?魅力的な教育の舞台
酪農学園大学は畜産系の単科大学ということで獣医学類の他、環境農学類、食と健康学類、環境共生学類、獣医保健看護学類を有していますが、試験の難易度としてはやはり獣医学類が最も難しいといえるでしょう。入試形式は多様であり、学校推薦型選抜、一般選抜の前期、共通テスト併用方式(1期と2期)、共通テスト利用入試(3教科型と5科目型)があります。また、推薦の中でも一般推薦、生産動物医療推薦、動物病院後継者育成推薦、地域獣医療支援特別推薦、農業高校・大学校推薦、学士試験など実に多様な枠が設けられています。酪農学園大学は東京ドーム28分にも相当する広大なキャンパスで敷地内に牧場や乳製品の加工工場もあり、北海道という環境を活かした産業動物の臨床数など、大動物に関する学びに特長をもった大学といえます。また、国際的な獣医学部教育認証機関であるEAVEの認証に向けて取り組んでおり、国際水準の教育環境を整えようとしています。牛や豚、馬などの産業動物が学内にいることで、学びの特長とは言いましたが、卒業生は小動物の臨床獣医師として動物病院に勤務したり、研究機関、さらには政府機関など多岐にわたるキャリアパスを選ぶことももちろん可能です。自然に囲まれた北の大地で同じ志を持った仲間と学びを深めることができる素晴らしい環境が酪農学園大学にはあります。
第一志望なら推薦から!早めの情報収集で万全の対策を
酪農学園大学の獣医学類は、一般推薦、生産動物医療推薦、動物病院後継者育成推薦、地域獣医療支援特別推薦、農業高校・大学校推薦、学士試験など実に多様な推薦入試を設けています。受験の形式自体は同じですが、将来の目標や現在おかれている立場によっても出願する方式は異なってきます。試験の内容は小論文と面接、数学と理科の基礎学力テストとなっていますが、小論文といっても日本語で文章を書く小論文と、英文の要約問題も出題されていますので十分な対策が必要です。また、面接の配点も100点と非常に高く、他の私立獣医系大学と比べると、学力重視というよりは目的意識や将来性といった人物評価の割合が高い印象があるといえます。獣医学類の推薦型選抜の出願条件は学習成績の状況3.5以上、1浪までの方です。私立の獣医学部全般に当てはまることですが、一般選抜に比べると推薦型選抜の方が出題難易度が下がったり、面接など学力以外の部分も評価してもらえるなどの点で「合格しやすい」と言えますので、第一志望として受験を考えている方は積極的に受験を想定してもらいたいと思います。
受験生必見!一般選抜試験の出題傾向
酪農学園大学の獣医学類は、共通テストの実施と同時に一般選抜において共通テスト併用方式を導入しました。英語と数学は共通テストの得点を採用し、理科(生物or化学のどちから1つ)のみ本学独自の問題を解き、その合計で合否判定を行うというものです。しかし、2025年度入試から、前期試験において3科目とも大学独自の問題を解く従来通りの一般選抜試験が復活します。3分の2科目が共通テストで占められており、共通テストの出来具合が合否に直結してしまっていた「併用式」と比べますと、独自に3科目に挑むことができる形式は私立大学を中心に狙っている受験生にとっては朗報といえます。しかし、共通テスト以前の独自式3科目の出題難易度は比較的高いレベルとなっていましたので、注意が必要です。反面、合格最低点も80%を超えるような高得点の勝負になることもありませんので、解ける問題をどれだけ取りこぼすことなく得点できるかがポイントとなるでしょう。以下に各科目のポイントをまとめておきました。
英語
2021年の共通テスト以降、独自試験はなし。それ以前は60分大問3~4の構成。記述、選択式で文章量は多く、専門的な語句が多く含まれているので難易度が高く感じるかもしれない。また、短いものの英作文も出題されるなど私立大学獣医学部の中では特徴的な出題もあったので対策を講じておくほうが望ましい。
数学
2021年の共通テスト以降、独自試験はなし。それ以前は60分大問3題の構成。難易度は基礎~標準レベルで難問の類は見られなかった。だが、答えのみではなく、計算過程の記述を求める問題もあり、時間内解答が厳しくなる場合があるので、日ごろから速く正確に解く力を培っておきたい。
化学
試験時間60分。例年、大問数は4題。理論分野が中心に出題され、酸化還元・電離平衡・緩衝溶液などは頻出。論述問題や考察問題も出題されているので注意が必要。有機分野も毎年1題は出題されている。
☆対策としては理論の計算ミスをなくす演習がマスト。有機・無機は問題集の典型問題に取り組み、記述問題も対策しておくことが望ましい。
生物
試験時間60分。大問数は5~6題。記述、論述、計算と多様な形式で出題されており、知識問題に計算問題も非常に難しい出題が多い。実験方法の知識問題や、電気泳動法と遺伝、膜電位とイオン電流など専門的な知識が必要な思考問題もあり難易度を上げている。図表を隅々まで覚える覚悟(と時間)が必要。
共通テスト利用入試はどうするべき?
酪農学園大学の獣医学類では共通テストの成績のみで合否を判定する共通テスト利用入試も実施されています。英語、数学、理科1の3教科型と英語、数学、理科1、社会、国語の5教科型があります。酪農学園大学に限った話ではありませんが、私立大学の共通テスト利用入試は主に国公立志願者が独自試験の負担なく受験できることが大きなポイントであり、「合格者」はそれなりの数が発表されていますが、実際に入学手続きを行う「入学者」はそこまで多くないのが実態です。よって、国公立大学を目指している受験生にとっては一般独自試験の対策をすることなく合格を確保できるため有効な受験方法となります。反面、私立大学をメインに考えている受験生にとっては、共通テスト対策が必要になってくる上に合格ラインも実際に国公立大学に合格できる受験生の水準に近い(得点率70~80%)ため、優先順位としては一般独自試験のほうが高くなるでしょう。
夢を叶える!獣医学部のキャリアパスを探る
酪農学園大学の獣医学類は、動物医療のプロフェッショナルを育成するための理想的な環境を提供しています。入試は受験生にとって大きな挑戦ですが、この学部が提供するカリキュラムや実践的な教育は、将来のキャリアにおいて大きな価値を持っています。入試制度においては、各方式ごとに筆記試験、面接などが求められ、しっかりとした準備が必要です。さらに、卒業後のキャリアパスも多様な選択肢が広がっており、NOSAI、動物病院、研究機関、公務員など、様々な選択肢があります。大学での充実した学びを通じて、学生はそれぞれの夢をしっかりと育てることができるでしょう。